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人と人 [life]

 

お客様と接する仕事をしていると、
時に、色々なお話を伺うことがあります。

その日、その時、初めて会った方でも
私的なこと、そんなことまで
私に話してしまっていいんですか?と、
少々、戸惑うようなお話の時もあります。

 

今日は、商品のことを尋ねられて、
お答えしたことをきっかけに、
25年、ご主人の介護をなさっているという
ご年配の女性からお話を伺いました。

「主人の前に、私が弱って死んでしまう。」
「倒れたとき、そのまま逝ってくれたら良かったのに。」

言葉だけ聞くと、酷いと思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、
私はそうは思いませんでした。
私は介護の経験がないのでわかりませんが、
誰にも、どこにも出すことのできない
正直な心の声だったのではないかと思ったのです。

娘さんもいるそうですが、
自分の家族があるから、
親の面倒は見れないと言われたとも仰っていました。
週2回のデイサービス以外は、
女性がお一人で、ご主人のお世話をなさっているとの
ことでした。


10分ほど、立ち話をしていたでしょうか。
他のお客様でもそうなんですけれども、
私はお話を聴くことしかできません。
でも、そういったなかなか人に話せない心の内を、
お話してくださるということは、
誰かにお話しすることで、ほんの一時でも、
少しでも気持ちを軽くしたい
というお気持ちもあるのだろうと思います。

 

今は、インターネットでお買い物も便利ですし、
もちろん私も利用しますが、
こういったことは、ネットショッピングでは
あまりないことかと思います。
人と人が直接、関われる場所だからこそ、
こういったこともあるんですよね。

お客様が困っていらっしゃるご様子ですとか、
ご常連のお客様がいらしたときなど、
何かある時以外は、
こちらから話し掛けるということは、あまりしません。

私たちは時に、
商品をただ売ればいいだけの時もあります。
お客様によって求められるものが違うからです。
丁寧な接客を求める方もいらっしゃれば、
それよりもスピードを求められる方もいらっしゃいます。

でも、お客様がお話をしたい、
心の中のちょっと重たいものを
どこかにちょっと置きたいという時には、
心行くまで、お話ししていってほしいと思ってますし、
忙しい時は、余裕のない時もありますが、
できる限り、お客様が気軽にお話しできるような雰囲気を
大切に、仕事できたらいいのかなと思ってます。

接客業を長くしていると、
つい慣れが生じて、忘れてしまうことも多々ありますから、
初心を忘れずにお客様と接することを
あらためて考えさせられた今日でした。

 


 

 

 


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