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フォトジャーナリズム祭 in YOKOHAMA 2012 上杉隆 トークショー [etc.]

 

2012.08.18(sat)

一週間以上経ってしまいましたが、
簡単に、まとめてみます。

 

予約者優先で入場し、会場は満席でした。
始まって最初に、球美の里のPRをされて、
ご自身もTシャツを購入したということで、
球美の里Tシャツを掲げながら、宣伝。

球美の里の賛同者(支援者)についてお話した時に、
「一番大きな(支援)・・・」と言って、
後ろのスタッフの方から「石井竜也さん」と
フォローされて、
「そう、石井竜也さんや宮崎駿さんなどが
賛同していて・・・」と仰っていました。

上杉さん自身も球美の里の賛同人ですが、
震災・原発事故以前から、
広河さんから脱原発へ賛同のお願いの
お話はあったそうです。
でも、当時の上杉さんの立場やお仕事の関係上、
脱原発を表明すると仕事上差し支える部分があったり、
まだ原発について詳しくなかったので、
きちんと原発についても知ってから
賛同するかどうか決めようと思っていたそうです。

そして、3.11。福島第一原発事故。
国の無策、メディアの国民に対する裏切り。

今回のトークショーは
テーマが決まっていなかったそうで
主に放射能のこと、メディアのことについて
お話されていました。

 

チェルノブイリ原発事故から25年以上経った今でも、
南ドイツのイノシシはセシウムで汚染されていて、
イノシシ猟の猟師には、
50万ユーロの補償がされていること。

イタリア中部の一部の地区のキノコは
今も食べられず出荷も停止。
イギリス、スコットランドの一部でも
乳牛が出荷できずにいるなど、
チェルノブイリ原発事故は今も終わっていない
と考えるのがヨーロッパでは当たり前の感覚
なのだそうです。

 

日本は、福島第一原発で起きた爆発を
当時の官房長官、枝野氏が「爆発的事象」と言ったことで
福島の某テレビ局も、
毎年、〇4時間テレビで感動をお届けしているあの局も
1号機、3号機の明らかに大爆発している写真を
出さなくなりました。

会場では、
BBC提供の大爆発している写真を写しながら
お話していましたが、
枝野氏が、「ポンという爆発的事象」と言ったので、
メディアは、そのような大爆発している映像など
出せなくなったのです。
どう見ても、「ポン」どころではないのですから。

当時、政府の言う通りに、
メディアも、どこも過小報道を続けました。
「安全です」「健康に直ちに影響はありません」と。

しかし、飯館村の方も仰っていたそうですが、
皆さんご存知の通り、
事故後、真っ先に避難したのは住民ではなく
大手メディアの人間たちです。

それが、時間が経った頃、
急に自分たちは国民の味方ですと言わんばかりに
東電叩き、政府の対応批判の報道をするようになります。


メディアはいつもそうだと仰っていました。
自分たちの過ちは認めず、訂正せず、
時間が経って、人々の記憶が薄れてきた頃に
国民側に立っているかのような報道をするのだと。

だいたい、どのニュース番組を見ても
同じ報道っていうことじたい、
おかしいと私は常々思っています。
真実を追及する気など、
さらさらないのではないかと・・・。

先日、シリアで亡くなった山本さんのことも、
亡くなったことでどの局も大きく取り上げましたが、
それまで、テレビはどれほど山本さんたちの活動を
伝えてきたのでしょうか?

私は山本さんのことをよく存じ上げなかったので、
亡くなったからと言って私があれこれ言える立場には
ないと思い、深く綴ることはしませんでした。
よく知りもしないのに、失礼だと思ったからです。

 

それから、これからの日本に必要なこととして、
放射能の問題と向き合うことを挙げ、
群馬大学の早川教授が作成した放射能汚染地図を
見ながら、お話されていました。
結果、この地図は正しかったと。

3/18、アメリカは、
米軍人は80㎞圏外への避難、一般人は200㎞圏外、
妊婦、子どもは国外への避難指示を出しました。
フランス、ドイツも、80㎞圏外への避難を指示。
これが世界の感覚であるのに対し、
事故を起こした当の日本は・・・
10㎞だ、20㎞だと言っていたのですから・・・。

日本と世界では基準が違うんだ=日本はこの基準でいい
そう思ってる方がいらっしゃるようですよ。
やれやれ。


 

事故当時から、上杉さんがお願いしていたこととして

1.記録を取ること

どこにいて、何を食べていたかなど記録を取ってほしい。
これは、将来、補償の話しになった時、
国は責任を取ろうとしないので、
(過去に東海村JCO臨界事故の際、あるゴルフ場への補償を
国が約束したにもかかわらず、未だ補償がなされていない
という実例を挙げていらっしゃいました)
きちんと記録を残しておくことが大事だということ。

 

2.食品にベクレル表示

 

3.食品のR指定

検査をして、明らかに放射性物質の数値が高いものは
処分。それほど高くないもので食べられるものは
大人が食べる。子どもには優先的に安全なものを
食べさせるようにする。
そのような意味合いでのR指定をということのようです。

 

4.放射性物質の飛散情報を天気予報に入れる

 

これらのことを仰っていました。
そして、最後に再び、球美の里のことを
お話していらっしゃいました。

 

大型台風の影響を心配していましたが、
広河さんのご報告では、地下室への浸水はあったものの
数百のレンガで防水壁を作って、守られたそうですね。
以前、体調があまり優れないと仰っていたこともあったので、
本当にお体が心配です・・・

 

思うのは、やっぱり命あって、なんですよ。
今まで、多くの優秀なジャーナリストたちが命を失ったり、
震災でも消防士の方や警察官など、
使命感や責任感から自らの命を懸けて職務を遂行し、
亡くなっていった方が沢山います。

その後、美談として語られますが、
もちろん、立派だと思います。
どうしようもないこともあるでしょう。

でも、どんなに立派な行動だとしても
自分の命は自分で守るしかないし、
生きてこそ・・・なのだと思うのです。

広河さんのような活動、行動も
気持ちはあっても、
誰もが同じようにできることではありません。
私には、応援やできる範囲の支援しかできませんが
いてもらわなくては困る方だと思っています。
お身体、大事になさってほしいです。


 

トークショーの内容は、
簡単なメモから書き起こしたので
上杉さんのお話したニュアンスや表現と同じではなく
自分なりの解釈でまとめたものになります。
他にもいろんなお話がありましたし、
楽しく和やかな雰囲気でのトークショーでもありました。

 

最後に、広河さんも常々仰っていることですが、

大きな災害など、何か大きなことが起きた時、
一週間で何をするか(したか)が非常に大事。

この言葉は、今後、起こり得るかもしれない
災害などへの教訓として、
本当に忘れないでほしいと思います。

国や自治体、メディアも、
今回の震災や原発事故から何も学ばなければ、
また同じ人災が起き、なくならなくていい命がなくなり、
同じ悲劇は繰り返されるでしょう。

今も、地震は続き、放射性物質は飛散し、
原発事故は何も収束などしていないことを
忘れずに・・・。

 

◆ 上杉隆さん オフィシャルwebサイト

◆ news-log

 

 

 

 


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