SSブログ

「森の長城プロジェクト」宮脇昭先生 講演会 [etc.]

仕事終わりに、何とか間に合いました。


日本橋三越 三越劇場で行われた
「森の長城プロジェクト」の活動報告、
三越伊勢丹HD、大西社長より、
細川理事へ目録が手渡され、
細川さんのご挨拶もありました。
そして、宮脇昭先生の講演会。
詳細は後程。


とにかく、86歳とは思えないくらい
お元気でいらして情熱がある。

「あなたの、あなたの愛する人のいのちを
守るために
本物の森を作っていきましょう。」

「いのちが一番大事」

86歳の方が、日本だけでなく
世界を飛び回って頑張ってる。

若い人も頑張らないと。


植樹祭などでは、女性が活躍しているそうです。
広河さんも仰っていますが、
いのちに繋がることには、女性は敏感で、真剣です。


取り急ぎ、お知らせを先に。
5月31日に宮城県岩沼市で
3万本の植樹を予定していて、
3000人のボランティアの方を募集するそうなので、
参加される方は、
HPやお電話で問い合わせをしてみてくださいとのことです。





さて、宮脇先生の講演会のお話の前に、
細川さんのご挨拶の中で、
最初は1本の苗に300円くらいかかっていたそうですが、
今は資材の高騰で、
700~800円かかってしまっているそうです。
「森の長城プロジェクト」は、
長い年月を必要とするプロジェクトですので、
息の長い支援を、ということでした。


そして、講演会ですが
まず、私達が今、生きているのは宇宙の奇跡。
地球誕生46億年、一度でもいのちが途切れていたら、
私達は存在しなかった。
そんなお話から始まりました。

熱く、情熱的に、早口で(笑)お話しされます。

日本は緑が多いと言われるけれど、
その土地に合い、根付いている
本物の森というのは、全体の0.06%も
残っていないのだそうです。

危機をチャンスに替えて、
本物の森を作りたいと話されていました。

スライドを見ながら、先生の解説、
お話が進められていきます。

震災直後の大槌町。
津波で様々なものが流され積み重なる中、
1本の木だけ、倒れずに残っていました。
それは、シラカシでした。
気仙沼、南三陸町でも、
タブノキだけは立派に残っていましたし、
多賀城のイオンの近くに10年前に植えた小さな苗たちは、
しっかり根を張り立派な樹木となり
震災の時、
津波で流されてきた何台もの車を食い止めていました。

海岸沿いに松林などがどこでもありますが、
松は景観はいいかもしれないけれど、
根が浅いため、倒れやすく、
実際、震災でもほとんどが倒れてしまいました。

その土地に合ったものを植えることが大切で、
見た目は地味な木でも、本物の木というのは
植えて5年もすれば、手入れしなくても
厳しい環境でも生き残っていくのだそうです。

人間社会と同じで、トップが本物なら部下も本物、
主役が本物なら脇役も本物と、
わかりやすい例えも入れながら、
ユーモアも交えてお話ししてくださいます。

植樹に際し、国や自治体の人も
先生のこれまでの活動や実績を説明しても、
最初はなかなか先生のお話や活動に
理解を示してくれないこともあるそうですが、
トップが決断すれば変わるとのこと。

実際、植樹に太田国交相も参加し、
国交省も動いてくれているようです。

東日本大震災で、コンクリートで作られた各地の防潮堤が
跡形もなく壊されてしまいましたが、
鉄筋コンクリートは今の技術ではせいぜいもっても50年、
きちんとメンテナンスをしても100年もつかどうかということは
国もわかっているので、
宮脇先生の活動や、「森の長城プロジェクト」への理解も
進んできているのかもしれません。



直に土に触れ、苗を植えるということが大事で、
2011年5月に石巻市立北上中学校の生徒さんたちと一緒に、
ガレキ…思い出のものたちも埋めて苗を植えたそうですが、
最初は何となく参加していた子どもたちも
植え始めると夢中になって、
一人で何本も植えるようになったそうです。
植えて1年半の様子もスライドで見せていただきましたが、
小さな小さな苗が、
こんもりとした緑に成長しているのを見ると、
感動します。
他の場所でも、20年前の苗が立派な森になっているのを
見せていただきましたが、
それはCGでも何でもなくて、事実ですから
本当にこうなるんだということを目にすると
驚きます。

子どもたちも実際に自分の手で植えると
自分が植えた苗の成長を気に掛けるようになるので、
植樹は子どもたちへのいのちの教育にもいいと、
宮脇先生のご本の中でも綴られています。

最後に、スクリーンに映し出されていた
先生の言葉を書き移してきたので、
ご紹介したいと思います。



日本の国土と国民のいのちと豊かな生活を守る
潜在自然植生にもとづく土地本来の森の再生を

大地震、大津波、火災、台風、洪水に備え
国土と国民のいのちと心と遺伝子を守り
グローバルには生物多様性を維持し、
地球温暖化を抑える本物のふるさとの森を

国家プロジェクト・全国民運動として
千年万年と続き、世界に誇る
緑豊かな地域景観、経済と共生する
“平成の鎮守の森”を
皆さんと共に日本から世界へ




帰りに、先生のご本と三越伊勢丹グループオリジナルの
「どんぐりバッヂ」を購入しました。
「どんぐりバッヂ」は、南三陸町で津波により塩害等の
被害にあった木々を使用し、
南三陸町の方々の手で加工されているとのことです。

このどんぐりバッヂを手にしたとき、
津波で被害にあった木ということで、
木も痛かったろうな、と思ったら胸が詰まる思いがしました。

でも、Reborn、このようにバッヂとして
南三陸町、地元の方々の手で生まれ変わって、
このバッヂが、新たな森を作り出すための力になっているかと思うと、
それもまたじーんときて、
三越伊勢丹グループさんの取り組みは、
素晴らしいなと思いました。



講演会は大盛況で、
遠くは北海道からいらした方もいたり、
ビルの建設に携わるお仕事の方が、
宮脇先生のご本を読まれて、
参考にしながら、実際に建設を進めていくというお話もありました。

講演会の参加者の年代としては、
ほとんどがご年配の方々でしたが、
やはり、若い世代の人に関心をもってもらう、
植樹に参加してもらう、底辺を広げることも課題の一つでしょう。

AKB48の方も植樹に参加していましたが、
お子さんがいる方は、お子さんと一緒に参加するとか、
例えば学校の課外授業で参加するとか、
大学のサークルで参加するなど
若い世代の人が参加しやすくなる、
関心を持ちたくなる工夫も必要かもしれませんね。




◆ 森の長城プロジェクト

http://greatforestwall.com/

 


  


  

  





 

nice!(8)  コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 8

コメント 2

mwainfo

「世界中に3000万本の木を植えた男」、「人間本気になれば、97~98%は思いは達せられる。もしうまくいかなかったとしたら、それは油断していたか、手を抜いていたかのどちらかである」、木も私も命がけで生きていると言われる宮脇先生に脱帽です。
by mwainfo (2014-03-20 16:35) 

sou

> mwainfoさま

コメント、ありがとうございます。
フレデリック・バック氏の作品に
「木を植えた男」がありますが、
まさに宮脇先生は、
実在する「木を植えた男」ですね。

昨日の講演会も最後は
つい笑ってしまうお話が多く、
「次は植樹の現場で会いましょう。」と
仰っていました。


by sou (2014-03-20 16:55) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
小川芋銭DAYS JAPAN 2014.4月 .. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。