映画『アルマジロ』

 

自分が、戦争のことも、戦場のことも知らない
傍観者であることを自覚した上で、
また、この作品だけを見て
戦争を語ることなど到底できないことも
理解した上での感想ですが、

一言で言えば、

虚しい。

 

国際治安支援部隊（ISAF）として
アフガニスタンの最前線、
アルマジロ基地にイギリス軍と共に駐留している
デンマーク軍の兵士たちを追った
ドキュメンタリーですが、
住民は、誰にも守られていないのではないか。
ISAFにも。そんな印象でした。 

デンマーク軍にとって、
何のための、誰のための戦争なのか
私には全くわからない。

過ちを犯しても過ちとして認めず、
軍や兵士たちなりの正義や
真実として扱われることもある。
ほとんどがそうなのかもしれませんが。

彼らは、敵か住民かの区別もつかない
曖昧なまま砲撃や銃撃を行なっていたりする。
民間人を誤って殺してしまっても、
仕方がないの一言で片付けられていく。

住民たちの大切な食料である牛を殺し、
種を蒔いたばかりの畑を踏み荒らしても
「平和のため」という言葉で、
仕方ないことにされてしまう。

治安支援部隊とは、
一体、何を守っているのだろう。
治安を、住民たちを守るためにいるのではないの？
そうは見えなかったし、
どうしても分からなかった。

そして彼らは半年の任務を終え、
国へ帰れば英雄。

兵士たちの心の内はわからない。
彼らが言っている言葉が全て本心なのか
どうかもわからない。

でも、またアフガニスタンへ戻るという
兵士たちがいた。

 

確かに、よくこの映像を公開することが
許されたなぁと思う作品です。

 

◆　映画『アルマジロ』公式サイト

 

 

映画の帰り、真っ直ぐ駅へ向かう途中、
オバちゃんと、カメラを持った20代後半～30代の
男性に声を掛けられたけれど、
すみません、無視。
何を言ってるかも聞こえなかったし。

メガネ、マスク＆ウォークマンな私に
よく声を掛けようと思ったなーと、不思議。
こんなアヤシイ人に、普通、声掛けないでしょー。